「金沢寺町寺院群文化財特別公開2018」(北陸朝日放送主催、朝日新聞社など協力)が金沢市の寺町寺院群地区で始まった。11月25日(日)までの3日間、地区内の七カ寺が普段は非公開のものを含む寺宝の数々を特別に公開している。
昨年に続き二回目。今年から加わった大蓮寺では釈迦の入滅を描いた「涅槃図」などを見られる。約3メートル四方もある「涅槃図」は江戸時代後期の作。象やラクダ、虎などの動物がいきいきと表現され、風景とともに色彩豊かな想像の世界が広がり見ごたえがある。
眞長寺では「地獄図に二河白道」が必見だ。荒波と炎の海の間に架かる狭い一本橋を阿弥陀如来に招かれ、一人の男が渡ろうとしている。背後には大蛇や修羅たち。行くか戻るか。前に踏み出す勇気と信心の大切さを説いているようだ。
また、雨宝院では同地で幼少期を過ごしたという室生犀星ゆかりの品々も見ることができる。他の寺院でも希少な宝物や建築物などが公開されており、晩秋の風情とともに市民や観光客が寺院群の散策を楽しんでいた。
共通拝観券は一日券1500円、三日券2000円、高校生以下無料。13~16時。