おしゃれな学生街で、上質なフランス料理
【ラ・シュミネ】神戸市・岡本

関西・オンナの美酒佳肴

 

おしゃれな学生街で、上質なフランス料理

【ラ・シュミネ】神戸市・岡本 

 

 学生たちが多く行き交う活気に満ちた阪急・岡本駅界隈。駅からすぐの場所にある小さなフランス料理店「ラ・シュミネ」は、神戸で生まれ育ったオーナー・シェフが近郊の野菜を中心に展開するやさしい味が印象的。アラカルトでもコースでも、いつも満足度抜群の店なのだ。

 

シェフの気まぐれサラダ
シェフの気まぐれサラダ

 

 女3人で出かけたディナーは、ちょっと軽めにとコースではなく気まぐれアラカルトを選んだ。前菜盛合わせにサラダ、メインは魚か肉料理を人数分選んでシェアするスタイルで、前菜には栗のスープ、パテやカルパッチョなどが盛りだくさん。次に出されるシェフの気まぐれサラダは、生ハムに3種類の大根やブロッコリーなど、カラフルな野菜がとってもきれい。

 

ホタテ貝のポワレ
ホタテ貝のポワレ

 

 3人がそれぞれ選んだメイン料理は、サンマのコンフィ、ホタテ貝のポワレ、鴨胸肉のロースト。サンマはカリッと香ばしく、ホタテ貝はオマールのソースで濃厚に、鴨肉は旨みが溢れ出る。同行の割烹料理店の女将は「素材の良さ」、中小企業診断士は「サービスの良さ」に驚きながら、スパークリングワインのボトルがすぐに空いた。軽めにアラカルトのつもりが、案外しっかりいただいてしまったかも。

 

シェフの阿部真也さん
シェフの阿部真也さん

 

 阿部シェフは調理師学校を卒業した後、地元に馴染みの深い神戸ポートピアホテルに20年勤め、そのうち6年間はフランス料理の名店、今はなき「アラン・シャペル」で腕をふるった。入社当初、その「素材へのこだわり」に衝撃を受けたという。厳選した魚介類、肉は黒毛和牛のみでランクはA3以上。ここで素材にこだわる料理哲学を徹底的に学び、アラン・シャペル、ミヨネー本店でも研修を受ける。
フランスでは「身近にあるものを使う」という考え方に感銘を受け、独立してからも高級食材より身近で美味しい良質な素材を探すことに最も力を入れている。瀬戸内の幸や兵庫県内の野菜が多く使われているのは、その考えを守っているからだ。

 ラ・シュミネの意味は「暖炉」。神戸ポートピアホテルにあった素敵な暖炉にちなんで、「あたたかなひとときを過ごせる店に」という思いを込めて命名した。料理の真髄を学んだ場を思い、初心を忘れないようにという、シェフの思いが垣間見えた。

 


◆ MENU
スパークリングワイン グラス 800円~
           ハーフ 1800円
気まぐれアラカルト 2人分 7,000円(1人追加 3,500円)

◆ Data
ラ・シュミネ
電話:078-453-1301
住所:兵庫県神戸市東灘区岡本1-11-21 グレイス岡本ビル2F
営業:11:30~14:00 (L.O)、17:30~21:00 (L.O)
休み:水曜


◆ Writing / 松田きこ
(株)ウエストプラン代表。兵庫県西宮市在住。食・観光・人物取材に日本中を飛び回る。ライター歴20年以上。編著書「神戸・阪神間 おいしい酒場」「くるり西宮・芦屋・東灘・灘」「くるり丹波・篠山」他
http://www.west-plan.com/