美術館やホール、科学館などが集まる大阪・中之島の魅力や可能性を探る「中之島文化ネットワークを考えるラウンドテーブル」が3月6日、大阪市北区のアートエリアB1で開かれた。
「クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島」事業の一つ。中之島香雪美術館、大阪国際会議場、大阪市立東洋陶磁美術館、同科学館、国立国際美術館、フェスティバルホール、大阪中之島美術館(2021年度開館予定)の代表者らが出席。プログラムを続けるための課題について意見を交換した。
東洋陶磁美術館の出川哲朗館長は「通りがかりの人にも入ってもらえるような気軽さがもっと必要では」と指摘。国際会議場の奥野元営業部誘致開発課長は「海外のように美術館で賓客をもてなすと中之島でも強みになる」と提案した。
中之島香雪美術館の臼倉恒介館長は「土日も多くの来館をいただきオフィス街のイメージからの変化を感じる」と発言。科学館の冨田和俊副館長は「各館が連携し、新しい企画で来場者を取り込んでいきたい」と話し、大阪中之島美術館準備室の菅谷富夫室長は「夜も利用でき、街に開かれた美術館をめざしたい」と続けた。
国際美術館の中井康之副館長兼学芸課長は「増加した外国人は美術館の新しい楽しみ方を提示してくれている」と語り、フェスティバルホールの西部宏志支配人は「中之島が街の誇りとして愛される取り組みを一緒に進めたい」と述べた。
議論をリードした大阪大学共創機構社学共創本部の木ノ下智恵子准教授は「施設が星座のように連なり、全体像で見てもらえるようになると良いですね」。サントリー文化財団の今井渉顧問は「これほど変化している場所はあまりない。皆で発信していくと未来がもっと広がる」と手応えを感じていた。