転居や転勤、就職、子どもの進入学など、春は出会いが多い季節です。初対面で大切にしたいのが第一印象。お付き合いの第一歩を上手に踏み出すためのヒントを、関西作法会(西宮市)の田野直美会長に聞きました。
(鈴江元治)
人は外見で決まる!?
「人を外見で判断してはいけない」とよく言います。確かに外見だけでわからない部分はありますが、服装、身だしなみは、相手に対する好感や尊敬など心の表れで、特にビジネスやフォーマルな場では相手への配慮は欠かせません。
米国の心理学者メラビアン氏が1971年に提唱した法則では、第一印象は3~5秒で決まり、初対面の人を認識する場合、55%が見た目、表情、しぐさ、視線などの視覚情報とのデータも。声の質、話す速さなどの聴覚情報は38%、言葉の意味や話の内容などの言語情報は7%に過ぎないのです。
服装は色選びも大切
見た目に占める面積が大きい服装は清潔で、明るくさわやかに。入学式などの式典は、以前は和装や黒のスーツが基本でしたが、近年は淡い色合いも定着し、華やかさが増して女性にはうれしい変化です。ただ、色には格順があり、原色より中間色のほうが格が高く、無地が柄入りより格上とされています。
年齡出やすい姿勢
年齡が出やすく、気をつけたいのが姿勢。座った際も上体を起こし、背筋を伸ばす習慣をつけましょう。また、お辞儀もおろそかにしがちです。首だけ折らずに腰からしっかり曲げているか、鏡でチェックしてみてください。最近はスマートフォンもあるので、姿勢を家族に動画で撮影してもらうと修正点がよくわかります。
表情筋を柔らかく
そして表情。普段から笑顔のある暮らしをしていますか? 自信のない人は、スマイル・エクササイズ=イラスト参照=を毎日朝晩、鏡の前で各2回続けてみてください。表情筋が柔らかくなり、1カ月でいい笑顔が出て、2カ月で自信がつき、3カ月で「あなたこの頃変わったわね」と言われるようになります。
関西作法会 会長
田野 直美 さん
株式会社トータルマナー代表取締役、神戸学院大学非常勤講師。トータルマナーのホームページではマナーが気軽に学べる「ワンコイン(500円)動画セミナー」を公開している。