京都鉄道博物館（JR梅小路京都西）は４月29日、開館６周年の記念セレモニーを開いた。今年が日本に鉄道が開業して150年になるのを合わせ、保存・展示する蒸気機関車（ＳＬ）の汽笛吹鳴もあった。
６周年記念セレモニーは扇形車庫内で開かれ、前田昌裕館長による挨拶に続き、同館公式キャラクター「ウメテツ」も見守る中、６周年記念ヘッドマークがお披露目された。記念ヘッドマークは、ＳＬのイラストと６周年の「６ｔｈ」の文字を組み合わせたデザインに。広島県出身のインストゥルメンタルユニット「大瀬戸千嶋」がサックスとエレクト－ンの軽快な音色を車庫に響かせ、６周年に花を添えた。
続いて、同館で人気のＳＬスチーム号で汽笛吹鳴イベント。前田館長が手を上げて発車合図すると、日本で旅客用として最大級を誇るC62形蒸気機関車２号機が甲高い汽笛を約30秒にわたって鳴らし、蒸気を勢いよく吹き上げた。転車台では、同館の保存・展示車両では最も古い7100形7105号機（「義経」号）が鐘の音を響かせながらぐるりと回転。あいにくの雨模様だったが、親子連れらが熱心にカメラを向け、迫力ある音に聞き入っていた。
前田館長によると同館には６年で480万人が訪れ、今夏までには500万人の大台達成が見込まれる。新型コロナによる行動制限が解除され、ゴールデンウイークに入場者を迎えるのは３年ぶり。前田館長は「多くのお客様で賑わうことが、世の中が平和であることの証しだと思い、今日はとても喜んでいます。鉄道は1872年の開業以来、お客様や貨物を乗せてきただけでなく、日本という国を引っ張ってきた存在です。目で見て、乗っていただける施設を守り続け、後世にしっかりお伝えし、これからも愛される博物館をめざしていきたい」と話していた。
同館では「チャギントンランド MINI in 京都鉄道博物館 」を５月10日（火）まで開催中。５月21日（土）～７月10日（日）には企画展「アイ♥（ラブ）鉄道標識 文字と記号で楽しむ鉄道」が予定されている。