JR大阪駅の地下駅は「はるか」「くろしお」が停車
うめきたに来春開業 関西空港へ47分で直結

いよいよ大阪・梅田と関西空港が特急列車で直結する。JR西日本は12月9日、大阪・うめきたエリアに来年春開業する「大阪駅」の地下駅を使った運行体系を発表した。

大阪駅北側で再開発が進む「うめきたエリア」の西側の地上を走っていた東海道線支線の約1.7キロを、大阪駅側に移設する形で地下化。新駅は既存の地上の大阪駅と一体で運用され、地下駅の「うめきた地下口」と地上駅の西端に新設される「西口」はエレベーターやエスカレーターで結ばれ、改札口の内外で往来できるようになる。

大阪駅(うめきたエリア)にできる「うめきた地下口」。関西空港や和歌山方面への新たな玄関口になる

新しい地下駅には、これまで大阪駅を通っていなかった関空特急「はるか」と特急「くろしお」が停車。1日あたり、「はるか」が上下各30本、「くろしお」が上下各18本停車し、関西国際空港や和歌山方面と大阪都心のアクセスが便利になる。大阪駅から関西空港へ向かうには従来、関空快速で1時間7分かかっていたが、開業後は「はるか」の利用で47分と20分短縮される(昼間時間帯平均)。また、大阪駅と和歌山駅の間も33分短縮されるという。

また、「はるか」「くろしお」が地下駅に発着することで、草津・京都方面や阪和線方面から大阪駅への特急の本数が増え、朝夕の通勤時間を中心に着席サービスが充実する。JR西日本では来年3月中旬から4月28日(金)までの平日に、乗車券や定期券に一律390円を追加するだけで京阪神近郊の特急に乗車できる「J-WEST チケットレス390」を発売し、特急利用の快適さを体験してもらう方針だ。

新大阪駅に停車する関空特急「はるか」。来年春からは大阪駅(うめきたエリア)に停車し、関西空港への移動が便利になる

2019年に全線開業したおおさか東線(新大阪~久宝寺)の列車も大阪駅(うめきたエリア)に乗り入れる。大阪東部や奈良から大阪駅へのアクセスが向上。地下駅の開業に合わせ、奈良駅との間を走る直通快速はJR淡路駅(大阪市東淀川区)に新たに停車する。

新線への線路切り替え工事は来年2月11日(土)~13日(月)早朝に実施。「はるか」「くろしお」が一部区間で運転を取りやめるほか、周辺道路でも一部交通規制がある。

来年2月5日(日)には開業前の地下駅のホームや線路の姿を公開する「うめきた地下探検」を開く。事前応募で合計135人を招待。線路上を歩いて探検ができ、参加者には当日限定のおみやげが付くという。JR西日本公式アプリ「WESTER」から申し込む。

会見するJR西日本執行役員の三津野隆宏・近畿統括本部長

うめきたエリアにできる地下線と新しい大阪駅は、2025年の大阪・関西万博や2031年に開業が見込まれるなにわ筋線でも大きな役割を果たすと見られている。会見したJR西日本執行役員の三津野隆宏・近畿統括本部長は「鉄道ネットワークが強化され、大阪・関西の発展のきっかけになると期待しています。たくさんの人に利用していただきたい」と話した。




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