吃音のある子を持つ親を支援 正しい理解へ本出版「安心して話せる環境が大切」

「あああ、あのね」など、2~5歳ぐらいの子の吃音(きつおん)に気づいて心配する親たちは「愛情不足なんじゃない?」など、誤った情報とアドバイスで追い詰められがち。実際に吃音の原因はまだ解明されておらず、治療のガイドラインも確立していない。

四六判180ページ、本体価格1,700円

悩める親や当事者に役立ててほしいと今秋、「保護者の声に寄り添い、学ぶ 吃音のある子どもと家族の支援」(学苑社)が出版された。

著者は言語聴覚士で関西外国語大学准教授の堅田利明さんと、「ボクは吃音ドクターです。」などの著書がある耳鼻咽喉科医の菊池良和さん。昨年末に放映されたNHK Eテレ「ウワサの保護者会-気づいて!きつおんの悩み-」で顔を合わせた縁で、この本を一緒に作ることになったという。

「親として何をすべき?」「私の子育てのどこが問題?」など13のQ&Aで、就学前から小中高の学校生活、大学受験、就活、きょうだいへの対応について、何を軸に考え、どう行動すればよいのかなどの具体的なヒントが丁寧に説明されている。

保護者5人のエピソード、当事者3人の体験談、言語聴覚士や教員ら4人の取り組みも紹介。保育士は「吃音は周りの人が理解を深めることで、本人が話しやすい環境になる。理解者を増やしていくことが、吃音のある子だけでなく、その子を支える保護者や教員らが安心して暮らせる環境づくりにつながる」と書く。

 

堅田さんと菊池さんが顔を合わせた番組「ウワサの保護者会-気づいて!きつおんの悩み-」の公式ホームページはコチラ https://www.nhk.or.jp/hogosya-blog/100/417131.html

 

堅田さんの「キラキラ」3部作についての過去記事はコチラ https://www.asahi-family.com/education/13942




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カテゴリ: 教育