もしも、ピカソとアインシュタインが出会っていたら――。実際には巡り合わなかった2人の天才の出会いと人間模様を描いたコメディー「ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~」が5月12日(日)13時・17時30分、森ノ宮ピロティホール(JR・地下鉄森ノ宮)で開かれる。ピカソと「未来からの訪問者」の2役を演じる俳優・三浦翔平(30)が、4月5日に大阪市内で記者会見を開いた。
舞台は1904年のパリ。芸術家が集うバー「ラパン・アジール」で、物理学者アインシュタインと画家ピカソが奇跡の出会いを果たす。熱い議論で盛り上がるバーに、もう一人青年が現れて――。映画「ピンクパンサー」などで知られる俳優・コメディアンのスティーヴ・マーティンが戯曲を制作し、1993年にシカゴで初演された。
日本では97年と2000年に上演され、ピカソ役を岡本健一、アインシュタイン役を川平慈英が演じた。19年ぶりとなる今回の再演でも岡本、川平を同役に起用し、さらに三浦、村井良太の若手俳優も新キャストとして加わった。今回、昼公演は、ピカソを三浦、アインシュタインを村井、訪問者を岡本が演じる「BLUEチーム」、夜公演はピカソを岡本、アインシュタインを川平、訪問者を三浦が演じる「ROSEチーム」の2パターンで上演される。
三浦はピカソ役として先輩の岡本について「『翔平にしかできないピカソを自信を持ってガンガンやっちゃえ!』と言ってくれた。岡本さんはせりふの意味を常に考えていて、まさにベテラン。一緒にやっていて勉強になることばかりです」と話す。
三浦はこの役を演じるにあたり、2月にスペインやフランスに出向き、ピカソゆかりの地を訪ねた。「この舞台のピカソは20代前半で、もう少しで本当に描きたい絵にたどり着けるという時期。様々な感情が交錯する彼を演じるのは、難しいがとても楽しくもある」
オファーが来た際、台本をもらう前から出演を決めていたと三浦は語る。「ストレートプレーに挑戦するのは初めて。怖さももちろんあるが、それも含めて今後の役者人生の糧になると考えた」。ベテランと若手が一緒になり、稽古を重ねて作品を作り上げていく。「ジェットコースターのように気付いたら終わっている、そんな楽しい舞台にしたい」と意気込んだ。
全席指定9,800円。未就学児入場不可。℡0570・200・888(10~18時)、キョードーインフォメーション。