バイオリンの可能性を広げ続ける古澤巌が、雅楽師の東儀秀樹、アコーディオニストのcobaと音楽ユニット「TFC55」を結成して5年。3人が還暦を迎える今年、ユニットのファイナルコンサートを21日(土)16時30分から、NHK大阪ホール(地下鉄谷町四丁目)で開く。
55歳で出会い、同時代を駆け抜けた3人ならではの感性とテクニックで独自の世界を編み出してきた「TFC55」。時にバロック音楽をロック風に仕立てるなど、その化学反応は多くのファンを魅了。古澤は「3人は気が合うのに、お互い負けず嫌い。刺激しあって、ブレずに本気でやってきたね」と振り返る。
新しい挑戦の一方で、バイオリン本来のロマンチックな旋律も大切にする。今年5月にはベルリン・フィルの精鋭たちとの弦楽五重奏を収めたアルバム「リンピダ~潤いの時~」を発表。イタリア人作曲家ロベルト・ディ・マリーノとの交流も糧になったと言い、21日はこの中からも数曲披露する。「音楽を作ることは自分の存在を歴史に残すための共同作業。毎日弾きたくなり、聞きたくなる曲を届けていきたい」
【公演情報】9月21日(土)16時30分から
▶NHK大阪ホール ▶7,000円(全席指定)
※未就学児入場不可▶TEL:0570・200・888、キョードーインフォメーション