尼崎で在宅医療を手掛ける長尾和宏医師(62)の著書を原作とする高橋伴明監督の最新映画「痛くない死に方」が3月から関西で公開される。
原作・医療監修の長尾和宏医師(左)と
脚本も手掛けた高橋伴明監督
=2月5日、大阪市内で
高橋監督は「65歳ごろから死を意識するようになり、関連する本を読み始めた。長尾さんの本を読み、企画を説明するよりもシナリオにした方が早いと着手しスラスラ書けた」と話す。長尾医師は「2年前の春に、築地本願寺で講演した時、監督にお会いして、まさか自分の本が映画になるなんてと驚いた」。その夏、東京で始まった撮影には8割立ち会ったそうだ。
在宅医として働く河田(柄本佑)が、長尾医師をモデルとする先輩の長野医師(奥田瑛二)に学びながら成長していく物語。未熟な河田が担当した患者・大貫(下元史朗)と最後に登場する本多(宇崎竜童)の臨終場面の対比が鮮烈な印象を残す。
完成した作品を見た長尾医師は「泣きました。台本の意味が映画を見てわかった。監督の頭には最初からこの映像があったんですね」。
3月5日(金)からテアトル梅田、なんばパークスシネマ、京都シネマ、イオンシネマ京都桂川、神戸国際松竹、3月12日(金)から塚口サンサン劇場、豊岡劇場、4月2日(金)からMOVIXあまがさき、4月3日(土)からシアターセブンで公開。
©「痛くない死に方」製作委員会