こころ充実 アートを遊ぶ~六甲ミーツ・アート芸術散歩/瀬戸内国際芸術祭

こころに〝栄養〟は足りていますか? 芸術との出会いは感性を豊かにし、
気持ちを落ち着かせてくれます。すぐに出かけられる六甲山と、少し足を延ばし
たい瀬戸内海で開催のアートイベントを紹介しましょう。(鈴江元治、三田由美)

自然の中をハイキング気分で巡る
六甲ミーツ・アート芸術散歩2022

神戸・六甲山上に点在する10カ所を会場に現代アートを展示する「六甲ミーツ・アート芸術散歩2022」が27日(土)からスタートする(11月23日〈水・祝〉まで)。

髙橋匡太《ひかりの実 in SIKIガーデン》 写真は昨年の展示

2010年から毎年開催。自然と独創的な現代アートが同時に楽しめ、今年も若手から気鋭のアーティストまで様々なジャンルの作品が展示される。主催する六甲山観光(神戸市灘区)の河野有紀さんは「今年はアーティスト約40組が出展。六甲山を歩いて見つけた廃材で彫刻した淀川テクニックさんや、風の教会で新作を展開する大巻伸嗣さんら注目作家が目白押しです」と話す。

作品:袴田京太朗《闘う女の子と中国の文官》2022

今年は開幕を8月に前倒し。夜の企画も充実し、9月23日(金・祝)からは「ひかりの森~夜の芸術散歩~」が加わる。髙橋匡太さんの“ひかりの実”は笑顔を描いた果実袋に約2500個のLED電球を入れて木々を彩る。
飲食店には「六甲味噌」とのコラボグルメなども充実している。ている。

「自然とアートで 心のチャージを」と話す六甲山観光の河野有紀さん

●六甲ミーツ・アート芸術散歩2022事務局
℡078・891・0048(平日10~17時)
https://www.rokkosan.com/art2022/

 

島々に意欲作 交流の輪も広がる
瀬戸内国際芸術祭2022

瀬戸内海の12の島と二つの港を舞台にした3年に一度の現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」。今年の夏会期が5日~9月4日(日)に開かれている。

JR宇野近くで展示中の「赤い家は通信を求む」(片岡純也+岩竹理恵)は、さまざまな装置を使って、かつての暮らしを“再生”

5回目の今年は33の国・地域から184組のアーティストが214点の作品を寄せた。岡山県のJR宇野周辺では、港町の古い家屋や商店を活用した意欲作がそろう。長谷川仁さんの作品「時間屋」は、同地が塩の産地だったことにちなみ、天井から一筋になって流れ落ちる塩をコップで受ける仕掛け。46億年の地球の時間を感じるという趣向だ。

海を見下ろす場所に作られた「ダイダラウルトラボウ」

香川県の小豆島では神浦地区の巨人像「ダイダラウルトラボウ」が目を引く。伊藤敏光さん+広島市立大学芸術学部有志の作品。古い石垣の石や廃船の木材、流木などを高さ9・5㍍、体長17㍍に組み上げた。巨体は、大宇宙と自然、人間社会をつなぐ存在を表現している。

瀬戸内国際芸術祭実行委員会の合田健さんは「島々で交流の輪が広がればうれしい」と期待する。

流れ落ちる塩をコップに取る実行委の合田健さん

●瀬戸内国際芸術祭総合案内所 ℡087・813・2244(7~20時)
https://setouchi-artfest.jp/




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