これから旬を迎える冬の味覚王・松葉がにのおいしさを知ってもらおうと、鳥取県関西本部職員をはじめとする「とっとり松葉がに&とっとリアル・パビリオンPR隊」が11月14日、朝日新聞メディアプロダクション大阪支社を訪れた。
2022年農林水産省調査によると、主要漁港でのカニの水揚げ量が日本一を誇る鳥取県。カニに対する情熱も日本一で、総務省の家計調査(2020~2022年の平均値)でも、鳥取市のカニ購入量は県庁所在地と政令指定都市の中で全国1位。鳥取市民は大阪市民の3倍もカニを食べており、鳥取県はカニの時期を迎えると自らを「蟹取県(かにとりけん)」と“改名”し、カニのPRに力を入れている。
毎年11月上旬に漁が解禁される松葉がには、ぎっしりと詰まった身と上品な甘みが特徴で、これからぜひとも食べたい旬のごちそうだ。PR隊長で鳥取県関西本部の坂田恭介さんによると、漁は始まったばかりだが、今シーズンは昨年よりも豊漁が期待できるそうだ。
水産技師で「カニ博士」でもある永島宗弥さんは「鳥取県は東京ドーム約2,340個分と日本一広いカニの増殖場を整備しています。また、鮮度・品質の優れたカニを消費者に届けられるように、漁獲後すぐに冷却海水に入れて活ガニのまま小売店に出荷するよう、細心の注意を払っています」と話す。鳥取県では全国初の取り組みとして、形や大きさ、身入りなどが基準を満たした松葉がにを最上級ブランド「五輝星(いつきぼし)」に認定しているという。
東郷町のはわい温泉で旅館の女将(おかみ)を務める青木由紀子さんも「おかみの会」としてPR隊に帯同。松葉がにのおいしい選び方を教えてくれた。手に持ってみて小さくてもずっしりと重いのは、身入りの良いカニの証拠だとか。「絶妙な塩加減でゆでる定番のゆでガニはじめカニ刺し、焼きガニ、カニしゃぶと、松葉がにはどんな調理法でも十分においしさを堪能できます。寒さが増すと一段とおいしくなる松葉がには、大阪で食べるのもいいですが、ぜひ鳥取県の名湯と一緒に楽しみに来てください」と誘っていた。
鳥取県では、県内対象宿泊施設へ宿泊者の中から抽選で毎月100名に鳥取の旬のカニが当たる「蟹取県ウェルカニキャンペーン」を来年2月28日(金)まで実施中。関西では12月6日(金)~8日(日)に阪神梅田本店で松葉がにの特価販売があり、来年1月25日(土)には大阪モノレールの列車内で鳥取県の地酒と冬の味覚を楽しむイベントも催される。
開幕まで半年を切った大阪・関西万博の出展内容についての紹介もあった。関西広域連合が設置する関西パビリオンの1区画に「鳥取県展示ゾーン」を設置。鳥取砂丘から運び込んだ砂による「鳥取無限砂丘」の空間に、季節や時間によって刻々と変化する砂の表情をプロジェクトマッピングで表現する。万博PRスタッフの稲本充加子さんは「展示ゾーンでは豊かな自然、文化、食に恵まれた鳥取県の魅力を存分に楽しんでもらえる関連イベントを企画しています。また、夏には万博会場内のEXPOホールでトークショーや伝統芸能を披露する予定です。万博を通じて多くの方に鳥取県に興味を持っていただき、足を運んでいただきたい」と力を込めていた。