和の料理人の腕が光る割烹仕込みの焼肉を個室で

関西・オンナの美酒佳肴

 【和の焼肉と割烹 喜作】兵庫・丹波 

大阪から特急こうのとりで71分、JR福知山線の車窓から見えるのどかな風景をながめていると、柏原駅まではあっという間だった。1939 年創業の割烹料理店が、その腕を生かして和の焼肉店にリニューアル。厳選した国産牛を個室でゆっくりいただけるというから、なにはともあれ予約を入れたのだ。

3階建ての店舗の1階が個室焼肉で、白木の美しさが光るすっきりとした内装は、高級な寿司店を思わせる。案内されたテーブルには無煙ロースター。煙の匂いが気にならないのはありがたい。ご主人がワインに詳しくて、以前から厳選したワインを入れておられるのを知っていたので、この日はワインを。小瓶で出てきたのは、すっきりとキレのいいスペインの白ワイン。

そして料理、キムチやナムルの前菜の次は、温かいスープでおなかをほっとさせて、ローストビーフの握りと牛肉のユッケ風。焼き物のスタートのタンはネギをたっぷりのせてガーリック塩で、焼きしゃぶロースは、だしがきいた自家製白ポン酢でいただいた。

次にいろんな部位の肉が登場、厳選した国産牛、そして地元柏原町の牧場で育てられた牛の肉もある。やわらかくて旨みたっぷり、次々におなかに入っていく。

タレは先にあげた2種類に、和風だれ、塩胡椒から好みで。どれも味わい深くてあっさりといただけるが、特にガーリック塩は、これだけ舐めてお酒が飲めるような気がする。いや、実際これをアテにワインを飲んでしまっていた。

野菜は地元丹波産、お米も丹波米だ。ご飯のあとには締めの梅そうめん。薬味をきかせた冷たいつゆに梅の酸味がさっぱりと口の中を流してくれる。

デザートの丹波栗アイスも、和菓子のように上品な栗の味わいで、ほろりとほどける食感もなんともいえない。

喜作に最初に来たのはずいぶん前のランチタイム。たぶん定食のようなメニューだったと思うけど、おいしくてボリュームがあって大満足した記憶がある。時が過ぎてコロナ禍が始まった頃、友人から「喜作のサラダ巻がおいしい」という情報を得た。しかしなかなか販売日とタイミングが合わず、実際に食べたのは最近のこと。一般的なマヨネーズたっぷりのものとはまったく違って、これもまた大満足。そして、今回のリニューアルもまた、わざわざ行く甲斐のある料理だった。

 



◆ MENU(税込)

Aコース 4,378円
Bコース 5,478円
Cコース 6,578円 ほか
単品メニュー多数


◆ Data

和の焼肉と割烹 喜作
電話:0795-72-1044
住所:兵庫県丹波市柏原町柏原77-1(JR柏原駅から徒歩約2分)
定休日:月曜
営業時間:
和の焼肉 喜作:17:00~22:00
個室割烹 喜作(完全予約制):11:30〜15:00、17:00~22:00

◆ Writing / 松田きこ(ウエストプラン)
http://www.west-plan.com/

 

※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため対策した上で取材・撮影しています。
※お出かけの際は府県が発表する最新情報とお店の営業状況をご確認ください。