冬の奈良の魅力を再発見!
「路地ぶら ならまち・きたまち」 1月5日からスタート

冬のまち歩きを楽しみ、奈良の魅力を再発見してもらおうと、普段は一般公開していない檀家寺を含めた17カ寺を巡ったり、とびきりのいちごスイーツを堪能できる「路地ぶら ならまち・きたまち」が2024年1月5日(金)から2月29日(木)まで開催される。

興善寺

檀家寺をいくつかご紹介しよう。まず、ならまちエリアにたたずむ興善寺(近鉄奈良から徒歩約17分)は、元興寺の奥之院が前身。天正年間(16世紀)に慶誉上人によって開創された由緒ある寺で、本堂に鎮座する阿弥陀如来立像の胎内から見つかった法然上人直筆の文書が重要文化財に指定されている。境内の一室の壁には、文殊菩薩を女子学生が取り囲む大きなレリーフが飾られ、こちらも必見だ。2月1日(木)~15日(木)は涅槃図が公開される。拝観無料。

十輪院の地蔵菩薩立像(中央)と釈迦如来立像(左)、弥勒菩薩立像(右)

興善寺からぶらぶら歩くと、ほどなく十輪院に到着する。奈良時代、元正天皇の勅願による寺で、開創当初は元興寺の子院だっという。特に目を引くのは、本堂(国宝)内にまつられた 重要文化財の珍しい石仏龕(がん)だ。龕は仏像を納める厨子(ずし)を指し、本尊の地蔵菩薩立像のほか、釈迦如来立像、弥勒菩薩立像が石に浮き彫りにしてまつられている。飢饉や疫病などに苦しめられ、極楽往生したいという人々の願いを叶えるため、極楽浄土の入り口として作られた。やさしいお顔に見入ってしまう。石仏を見下ろすことがないように、境内の天井は低く作られているそうだ。拝観有料。

浄國院の阿弥陀如来像

今年は昨年実施された冬のまち歩きのエリアを「ならまち」から、観光客がまだ少ない「きたまち」へと拡大した。閑静なきたまちエリアに位置する浄國院(近鉄奈良から徒歩約10分)は、南北朝時代に創建され、本堂では阿弥陀如来像などが拝観できる。古玩(こかん)上人の落款・裏書がある紙本著色大経曼荼羅図(奈良市指定文化財)はパネルで展示されていて壮観だ。パネルの横で木の箱中に眠る実物は修復が予定されているという。拝観無料。松谷悦成住職は「これまで観光客があまり訪れることがなかった檀家寺を、この機会に多くの人に見ていただきたい。我々も情報を発信していきたいですね」と語っていた。

紙本著色大経曼荼羅図

期間中はエリア内にある真言律宗 元興寺(世界遺産)、十輪院、般若寺、御霊神社の4社寺でキャンペーン限定の特別御朱印の授与が行われるほか、通常は一般公開していない寺院を含めた計17カ寺(対象や日時は下記HPで確認を)で、なら・ボランティアガイドの会「朱雀」の案内による拝観や御朱印授与も実施される。

イチゴの絶品スイーツが楽しめる

さらに期間中、奈良市内の7店舗で、奈良のいちごを使ったグルメフェア「奈良 いちごまみれ!」を同時開催。風情ある古民家のカフェ「ならまち 招福庵」(近鉄奈良から徒歩約12分)では、「いちごのあん葛フォンデュ」が登場。温かいイチゴのあん葛に、温めたイチコをのせたものや、自家製甘酒にイチゴのゼリーと白玉を加えた一品、いちごの羊羹などの特別メニューが加わる。どれをマリアージュさせてもOKで、モチモチの中に甘酸っぱさが口いっぱいに広がるイチゴづくしの絶品がたまらない。1200円(税込み)。イートインのみ。

詳細は奈良市観光協会へ。℡0742-30-0230 (平日9時~17時30分)。※拝観できない日もあるので、事前に確認を。
URL https://narashikanko.or.jp/fuyunara/




※上記の情報は掲載時点のものです。料金・電話番号などは変更になっている場合もあります。ご了承願います。
カテゴリ: レジャー