模様で彩る、器の美「河上恭一郎 ガラスの世界展」 11月1日(金)~17日(日)中之島のギャラリーで

 現代を代表するガラス作家・河上恭一郎(86)の個展「河上恭一郎 ガラスの世界展―シンプル イズ モダンからエレガンス イズ モダンへ―」が11月1日(金)~17日(日)、フェステイバルタワーウエスト1階のギャラリーMAGATAMA(地下鉄肥後橋)で開かれる。

 河上は保谷硝子(現HOYA株式会社)で1963年から24年間勤め、ガラス器のデザインに携わる。87年に独立。「能登島グラスアート・ナウ」(石川県能登島ガラス美術館)、「日本のガラス2000年 弥生から現代まで」(サントリー美術館)などの展覧会に出品し、東京・銀座の和光ホールでは79年から定期的に個展を開催している。

ガラス作家・河上恭一郎

 独創的な模様を取り入れた“エレガンスイズモダン”という独自の考え方で、河上は制作に取り組んできた。今回の個展では19世紀のアンティークレースや17~18世紀にインドから渡った「古渡更秒(こわたりさらさ)」、江戸時代の様々な柄を詰め込んだ「寄せ小紋」などの模様をちりばめた和洋の器など約70点を展示販売する。

展示販売される「アンティークレース文皿」

 「昨今、白を基調とした『シンプルイズモダン』が流行していますが、もう少し楽しさがあっても良いのでは」と河上。北大路魯山人が残した「器は料理の着物」という言葉を引き合いに出し、「単なる装飾ではなく、料理を包み込むような感覚を重視した作品を見ていただきたい」と話す。

 大阪での個展は今回が初めて。ギャラリーMAGATAMAのオーナー・石田秀さん(74)は、「繊細なデザインと優しい色合いが魅力。ガラスでネックレスを制作したりと、新しいことに常に挑戦し続ける姿勢も素晴らしい」と話す。

 10~18時(最終日は16時まで)。月曜休み。℡06・6229・4111、ギャラリーMAGATAMA。




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カテゴリ: ライフ&アート