デジタル技術を駆使したアートの世界を心と体を使って体験できる「チームラボ お絵かきクリスマス&天才ケンケンパ」が12月10日(土)から、大阪府堺市にあるフェニーチェ堺の大スタジオで始まった。
チームラボは2001年から東京大学大学院生を中心に活動を開始したアート集団。デザイナー、アニメーター、デジタル技術者など多彩な専門家が集まり、アートを通して、人間と自然、自分と世界の新しい関係構築を探究している。参加する人の動きなどに合わせて作品の色や形などが刻々と変化するのが特色で、今回はチームラボが共同的で創造的な人間になることをテーマにした「学ぶ!未来の遊園地」の中から、「お絵かきクリスマス」と「天才ケンケンパ」の2作品が展示されている。
「お絵かきクリスマス」は大人の背丈の倍以上もある巨大スクリーンに色彩豊かなクリスマスの世界を表現。子どもたちがその場でサンタクロースや家、車などの絵を画用紙に描くと、絵をスキャンし、生命が吹き込まれたようにスクリーンの中でその絵が動き出す。スクリーンは直接触ることができ、例えば車を触ると車のスピードが変化し、サンタクロースに触るとプレゼントを配ってくれたりする。子どもたちの創造力や表現力の育成につながるという。
「天才ケンケンパ」は、床の上で水に浮かんだような丸や三角、四角などの図形を踏んでいくと、踏んだ形に対応して、魚や蝶、鳥がスクリーン上に生まれる仕掛け。 同じ色を連続して踏むとその色が空間に広がったり、壁に広がった魚や蝶、鳥にふれると世界に溶け込むような体験ができ、子どもたちのパターン認識力や仮説の検証力を育んでくれる。
初日の10日午前には内覧会が開かれ、堺市立安井小学校の児童と家族約60人が作品を一足早く楽しんだ。「天才ケンケンパ」では足を器用に使って作品のさまざまな変化を体感したほか、「お絵かきクリスマス」では思い思いに絵を描き、スクリーンを左右上下に動き回る自身の作品を触ったり、見上げたりして楽しい時間を過ごしていた。男子児童は「色がとてもきれいで、びっくりしました。冬休みとクリスマスが待ち遠しいです」と声を弾ませていた。
「チームラボ お絵かきクリスマス&天才ケンケンパ」は来年1月8日(日)まで。10~20時(最終入場は19時)。第1・3月曜と12月29日~1月3日は休館。大人800円、中学生600円、子ども(3歳~小学生)400円。各回60人定員・入れ替え制。WEBサイトで日時指定入場券を購入のうえ来館を(前日20時まで受け付け)。空き枠がある場合は、フェニーチェ堺で当日券を販売。問い合わせは、電話072・223・1000、フェニーチェ堺(9~20時)。