大阪国際(伊丹)空港が約50年ぶりの大規模改修を終え、5日にグランドオープンした。南北ターミナルの保安検査後、搭乗までを過ごすエリアに、計31の物販・飲食店がそろう商業ゾーンが登場。これまでの11店舗から大幅に増え、ショッピングや食事の選択の幅が広がった。
回遊しながらショッピングや飲食を楽しめる
5日のオープンセレモニーで、空港を運営する関西エアポートの山谷佳之社長は「飛行機に乗る人も乗らない人も『ワクワクする空港』を目指して、4年間にわたり改修を行ってきた。コロナ禍で暗く沈んだ環境だからこそ、新しい価値を発信していきたい」とあいさつした。
テープカットをする関西エアポートの山谷佳之社長(右から3人目)ほか
今月からは利用客が保安検査場をスムーズに通過できる「スマートレーン」も本格運用されており、さらなる利便性の向上が図られている。
考え抜かれた動線で充実の時間
目玉の商業施設は、保安検査を終えてすぐ視界に入る。搭乗口まで1本の通路で回遊しながらショッピングや飲食を楽しめる「ウォークスルー型」が特徴だ。
計7店舗が関西初出店。「ViTO」は、福岡発のジェラート店。本場イタリアの製造方法をベースに独自製法で仕上げるカラフルなジェラートは、舌の上でしっとりとろけ、東京や横浜にもファンを広げる。
食欲をそそられる「ViTO」のカラフルなジェラート
ミシュランガイドにも選ばれた東京・銀座のラーメンの名店「むぎとオリーブ」は看板の「蛤(はまぐり)SOBA」で勝負する。
関西の玄関口にふさわしく、「道頓堀 今井(うどん)」「鶴橋 白雲台(コリアンダイニング)」「どうとんぼり神座(ラーメン)」「堺 銀シャリ げこ亭(和食)」など有力店も勢ぞろい。物販では「豊岡鞄(かばん)」「中村藤吉本店(日本茶)」「りくろーおじさんの店(洋菓子)」「中川政七商店 分店 旅(雑貨)」などおなじみの店舗も。保安検査前の買い残しや、検査後の買い足しの需要を、広く満たしてくれそうだ。