2024年8月1日に開場100周年を迎える阪神甲子園球場は、1日から「阪神甲子園球場100周年記念事業」を始動した。実施する様々な事業を通じて、球場の歴史を支えてくれたすべての人に感謝を伝え、次の100年に向け、世界に誇れる日本の聖地として球場の価値を高めていくことをねらう。
事業のキービジュアルには、甲子園にゆかりの深い「ドカベン」「巨人の星」「タッチ」「H2」「MIX」「ダイヤのA(エース)」「ダイヤのA actⅡ」「プレイボール」「ROOKIES」の九つの野球漫画がお目見え。特設サイト内の動画「聖地・甲子園篇」では、キャラクターが出版社の垣根を越えた夢のコラボで集結。第2段以降の動画も、24年までの間に随時公開される予定だ。
さらに阪神電車では「阪神甲子園球場100周年記念ラッピングトレイン」の運行も開始した。車体6両は1編成だけの特別仕様。漫画9作品と球場の歴史をたどる写真で彩られ、24年12月ごろまで本線を中心にほぼ毎日運行される。車内には球場の歴史を振り返るポスターを掲出し、今後は同事業で募集した甲子園球場にまつわる思い出の写真の掲出も予定。「みんなで作り楽しむ、博物館のような車内にしたい」と担当者は話す。
1日にあった甲子園駅での出発式であいさつした谷本修氏(阪神電気鉄道株式会社 本部長)は、「人々の中にある甲子園球場の記憶や思い出を呼び起こしていただきたい」と、ラッピングトレインに込めた思いを語った。かつて青森・三沢高校のエースとして甲子園で活躍した太田幸司さんも出席。「車体と車内展示を見るためだけでも乗る価値がある。野球ファンはぜひ一度」と呼びかけた。