北摂・千里462戸の街づくり 吹田市千里山プロジェクト(仮称)が始動

 吹田市千里山で、関電不動産開発が新たな分譲マンション事業「吹田市千里山プロジェクト(仮称)」を開始する。9月26日に大阪市内でカンファレンスイベントが行われ、コミュニティづくりやシェアリングサービスを基軸としたマンションスタイルなど、その構想が発表された。

 

 吹田市千里山プロジェクト(仮称)では、阪急千里線「千里山」駅から徒歩7分、UR団地跡地約1.9haの土地に、4棟・総戸数462戸の大規模分譲マンションを開発する。

 開発テーマは「コミュニティ/シェア」。社会的な課題でもある地域コミュニティでの相互扶助や、共働き・子育て世帯の負担軽減のために、事業パートナー3社と提携。コミュニティづくり、家事シェア、子育てシェアの機能をマンションに取り入れる。住人、地域、事業パートナーがつながり、共に助け合い、持続可能な暮らし方を目指すという。

 

 カンファレンスイベントでは、(一社)まちライブラリー提唱者の礒井純充さん、(株)AsMama代表取締役社長・CEOの甲田恵子さん、(株)タスカジ代表取締役社長の和田幸子さんの事業パートナー3社と、事業主の関電不動産開発(株)住宅事業本部マネジャーの崎山哲也さんが登壇。各社がマンションで展開する取り組み紹介とともに、「みんなが輝く街を考える」をテーマに、活発な意見交換が行われた。

 

カンファレンスは、フリーアナウンサーの八木早希さん(左端)の進行で行われた

 全国600カ所以上で“本で人とつながる”をテーマに私設図書館を展開する(一社)まちライブラリーは、マンション共用部に「まちライブラリー」を導入。メッセージを付けた本を利用者がまちライブラリーに持ち寄り、交換し、人と出会うことのできる新しい場づくりを目指す。「コミュニティHUB」と名付けられた共用部分はマンション住民だけでなく地域住民も利用でき、ライブラリーのほか様々なイベントを開催し、地域のコミュニティ拠点として機能させたいという。礒井さんは「入居開始後、何十年、何世代にわたり、この場所を通じていろいろな輝きのある活動が生まれることを期待したい。10年後、きっと面白い報告ができると思う」と話した。

 (株)AsMamaは、安心安全に頼り合える子育て支援プラットフォーム「子育てシェア」を全国で運営する。子どもの送迎や託児を顔見知りどうしで、共通の謝礼ルールのもとで気兼ねなく利用できるシステムは同プロジェクトのマンションでも導入され、親世代の多様なライフスタイルを実現できると期待される。甲田さんは「頼る、頼られる生活スタイルを当たり前にし、自己実現を支援していきたい。“あのマンションは、お互い助け合って大きな家族みたいだね、昔懐かしいコミュニティがあるね”と言われるような、地域のフラッグシップ的存在になれるよう取り組んでいきたい」と意気込んだ。

 家事代行マッチングプラットフォームを展開する(株)タスカジは、同プロジェクトのマンションと家事シェアサービス提携を結ぶ。同社が分譲マンションと提携するのは日本初といい、「家事の仕事をしたい個人」と「家事の仕事をお願いしたい個人」のシェアリングエコノミーが、マンション住民および広く地域を巻き込んで行われることが期待される。和田さんは「共働き家庭の増加により、家事の仕事をお願いしたいユーザーは41000人と増える一方で、半面、家事の仕事をしたい個人は不足している。“家事力”をみんなでリスペクトしつつ、そこに助けを求めていくことが重要。このプロジェクトはマンション内だけでなく“家事力”を持った近隣の方とも活発に交流できる、いわば壮大な実験。私たちも期待しながら取り組みたい」と話した。

 関電不動産開発(株)の崎山さんは、「地域コミュニティの活性化、およびシェアリングエコノミーによる持続可能な街づくりがプロジェクトの原点。このマンションから、地域・住まい・世代を超えた、千里山地域全体での生活価値を創造していきたい」と締めくくった。

 

 

 吹田市千里山プロジェクトの販売期は2019年3月下旬を予定している。詳細はHP http://cielia.com/m/senri462/index.html へ。

マンションのイメージパース(提供:関電不動産開発)



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