1/24(金)甲南女子大学で震災復興チャリティーイベント「いのり~映画・舞・音楽による“鎮魂”と“再生”」

 阪神・淡路大震災25周年メモリアル 震災復興チャリティーイベント「いのり~映画・舞・音楽による“鎮魂”と“再生”」が、1月24日(金)に甲南女子大学芦原講堂(阪急岡本またはJR摂津本山)で開かれる(要事前申し込み、定員1,700人、入場無料)。開場は12時30分。

 2020年に創立100周年を迎える甲南女子大学は、在学生1人が犠牲になった阪神・淡路大震災と2021年に10年の節目を迎える東日本大震災を決して忘れてはならないという思いを込めて、このイベントを企画。イベント当日に学生ボランティアが来場者から募る募金は「あしなが東日本大震災遺児支援募金」に全額を寄付するという。

 

 第1部は13時から。映画『海の日曜日』(中北富代監督、第39回「地方の時代」映像祭優秀賞、53分)を上映する。中北富代さんは阪神・淡路大震災で自宅が全壊、当時14歳だった娘・百合さんを亡くした。建築家の夫・幸(コウ)さんは震災を機に勤めていた建築事務所を辞めて独立。雨水タンクや屋上緑地などを備えた自然と共生できる自宅を再建し、百合さんの2人の弟たちと4人家族で暮らしてきた。富代さんがカメラを手にしたのは「夫の設計思想が生まれる過程を記録し、子や孫に伝えたかったから」だという。

 歳月がたち、弟たちはそれぞれに独立し、家庭を築いた。夫婦2人で静かな生活を送るある日、富代さんは、甲南女子大学教授(メディア表現学科)で、今回の「いのり」イベントの総合プロデューサーを務める池谷薫さんが主宰するドキュメンタリー塾に通い始めた。そこで出会ったのが池谷薫監督の『先祖になる』(2013年、ベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞ほか受賞)だった。この作品を見た感動が、富代さんをドキュメンタリー映画制作に向かわせた。塾で1年間学んだ後、元町プロダクションに所属して、仲間たちとそれぞれにテーマを追い始めた。

 『先祖になる』に登場するのは東日本大震災で息子を亡くし、自宅を失った木こりの佐藤直志さんだ。「森で切り出した木で自宅を再建した佐藤さんと、夫・幸の姿が重なった」富代さんは、夫を佐藤さんに会わせたいと思い、陸前高田に向かう……。つらい記憶と向き合いながら絆を確かめ合う家族の物語が胸を打つ。当日は上映後に中北監督と池谷教授のトークも行われる。

 第2部は14時50分から。同窓生で、地歌舞古澤流宗家二代目家元の古澤侑峯さんによる「鎮魂の舞」「源氏舞奉納」とXeno Quartet(ゼノ・カルテット)による音楽を上演する。16時10分終了予定。

 古澤侑峯さんは「地歌舞」を継承しつつ姫路城に伝わる「御殿舞」も修め、古典作品の発展と普及に務め、海外公演も行っている。奉納される「源氏舞」は、源氏物語に着想を得て2001年から制作を始め、国内外で披露しながら08年に全編を完成させた。

 2012年に結成されたXeno Quartetは、二胡・中胡・革胡といった音域の異なる胡琴類の編成で、演奏技術を駆使した迫力あるアンサンブルを目指すグループで「風紋」ほかを演奏する。

【申し込み方法】下記の甲南女子大学ホームページ「イベント告知」から。

http://www.konan-wu.ac.jp/contribution/social_action/contribution/apply.php

※2020年1月17日(金)17時まで先着順に受け付け。※未就学児入場不可。※体の不自由な人は席を用意するため事前に連絡を。※申込期間を過ぎた場合は主催者に直接連絡。

【主催・問い合わせ】甲南女子大学 対外協力センター社会貢献課

 TEL:078・413・3811(平日9:00~17:00)

 Eメール:kouken@konan-wu.ac.jp




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